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人工関節の部位別体験を聞く

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ひざ関節

公益財団法人 東京都教職員互助会 三楽病院 整形外科 関節外科 部長 七條 正典 先生
公益財団法人 東京都教職員互助会 三楽病院 整形外科 関節外科 部長 七條 正典 先生

幅広い治療選択肢から、患者さんにとってベストな治療法を
(取材日:2024年)

病院HP:https://www.sanraku.or.jp/department/orthopaedics/outline/

ドクタープロフィール
【趣味・休日の過ごし方】
「テニス・クリニックでの診療」
趣味としては、学生時代から続けているテニスを楽しんでいます。
また休日にも開業医の先生方のクリニックに伺い、診療を行っています。また金曜日に手術を行うことが多いので翌日土曜日はできるだけ患者さんの様子を直接お伺いするようにしております。

【最近気になるトピックス】
「大谷翔平選手」
野球も好きで、ニュースでよく見る大谷翔平選手のニュースに感銘を受けます!
患者さんはひざ関節にどんな症状を抱えて病院に来られますか。
初期症状としては、椅子からの立ち上がりの際の痛みや、ひざの曲げ伸ばしに痛みやひっかかりを感じる方が多くいらっしゃいます。
また、症状が進行していくと歩行時の痛みにつながり、寝ているときなど安静にしていても痛みが出ることがあります。ひざの可動域についても、ひざが曲がりきらない、伸びにくいなどの制限もでてきます。
こうした症状を抱え、日常生活に困りごとが増えてきた場合には、痛みを我慢せずお近くの専門医にご相談されることをおすすめいたします。
変形性ひざ関節症はどのような方に多い疾患ですか。
ひざ関節は体重がかなりかかる関節ですので、肥満傾向にある方によく見られます。また、肥満傾向にない方でも正座をよくする方、椅子ではなく座布団や、ベッドではなくお布団を使われるなど、和式の生活をされている方はひざ関節をかなり使われているため変形性ひざ関節症の傾向が強くなります。
実際に手術する前に、ひざの負担を少なくするためにテーブルとイスの生活に変えていただくなど、生活習慣と生活様式を意識的に変えることだけでも、関節の痛みがかなり軽減される方もいらっしゃいます。
患者さんの症状に対して医師だけでなく、看護師、リハビリスタッフ、ソーシャルワーカーも一緒に患者さんの生活がよりよくなるようサポートしていきます。
公益財団法人 東京都教職員互助会 三楽病院 整形外科 関節外科 部長 七條 正典 先生
どういった場合に人工ひざ関節手術が必要になりますか。
当院では、いきなり手術を提案することはほとんどありません。患者さんのお話やレントゲン画像などから原因を知り、まず膝の注射や痛み止め、リハビリなどの保存的治療から進めていきます。手術以外の方法で数か月間治療を続けても、よくならない場合には、手術をおすすめしています。
手術へ移行する線引きとしては、患者さんご本人が「その痛みと一生つきあっていけるかどうか」を判断基準としていただければと思います。どれくらい痛みがあるのか、日常生活に支障や制限はどれくらいあるのかお話を伺い、手術の選択肢を提案させていただいております。
しかしながら手術のタイミングは、患者さんの生活状況にもよるところが大きくありますので、当院では、いきなり手術を提案することはほとんどありません。患者さんのお話やレントゲン画像などから原因を知り、まずひざの注射や痛み止め、リハビリなどの保存的治療から進めていきます。手術以外の方法で数か月間治療を続けても、よくならない場合には、手術をおすすめしています。
手術へ移行する線引きとしては、患者さんご本人が「その痛みと一生つきあっていけるかどうか」を判断基準としていただければと思います。どれくらい痛みがあるのか、日常生活に支障や制限はどれくらいあるのかお話を伺い、手術の選択肢を提案させていただいております。
しかしながら、手術のタイミングは患者さんの生活状況にもよるところが大きくありますので、今すぐに難しいという場合には、年単位でヒアルロン酸注射を保存治療で経過観察を行うこともあります。
また、逆に痛みのレベルが強く、日常生活にも支障がある場合で、入院も問題なく行える場合には人工関節置換術をすぐに行う場合もございます。患者さんご自身、ご家族とよくお話しながら、よりよい治療方法を検討していきます。
持病や年齢で人工ひざ関節置換術を受けられないケースはありますか。
心臓病や呼吸器系の疾患をお持ちで、人工関節ではなく全身麻酔が難しい患者様は検討が必要な場合もあります。しかしながら、日常生活は関節の痛み以外問題なく過ごせている患者さんであれば、ご年齢や持病問わず基本的にはお受けいただける手術です。
今まで私が手術してきた患者さんの最高年齢は93歳の方で、術後も問題なくお過ごしです。人工ひざ関節置換術は、ひざ関節の痛みを取り除き日常生活をよりよくするためのものですので、ご心配事がございましたら必ず主治医の先生にご相談ください。
公益財団法人 東京都教職員互助会 三楽病院 整形外科 関節外科 部長 七條 正典 先生
人工ひざ関節置換術をされる際にこだわられているポイントはありますか。
手術のこだわりとしては、ひざ関節面だけでなく、骨のまわりの軟部組織と呼ばれる筋肉や靭帯の剥離をなるべく最小限にするようにしていることです。人工関節置換術は、ただ単に傷んだ関節面を削って人工関節を入れる手術ではありません。痛みをとって本来の関節機能を戻すためには、軟部組織のバランスも非常に大切になってきます。軟部組織をできるだけ傷つけることなく、できるだけ骨を切る量も少なくして、患者さん本来の状態に近づけられるようこだわりを持って手術をしています。
また、治療方法についても保存療法から手術内容も症状に合わせて、段階に合わせて幅広くご提案できるように努めています。ひざの手術を行っているDr.を一括りにしても「人工関節」「関節鏡」「骨切り術」などそれぞれの方法を専門にしているお医者さんが沢山います。
私の場合は、患者さんの痛みや変形の度合いなどから、「患者さんのお身体のどこが悪いのか」「お身体のどこを治せば痛みが取れるのか」を考え、保存療法だけでなく、手術療法でもさまざまなご提案・治療が可能です。レントゲン画像などから半月板の治療だけで済むのか、患者さんのご年齢や状況からいきなり人工関節にせず骨切り術で対応するのか、痛みのレベルや日常生活での困りごとから人工関節を第一の選択肢とするのかなど、様々な選択肢から患者さんにとってベストな治療をご提案し、一緒に治療していきます。
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