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人工関節の部位別体験を聞く

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ひざ関節

医療法人社団曙会 シムラ病院 整形外科 診療部長 吉岡徹 先生
医療法人社団曙会 シムラ病院 整形外科 診療部長 吉岡徹 先生

患者さんとご家族に目線をあわせて、
退院後まで一貫したサポートを

(取材日:2023年)

病院HP:https://www.shimura.hospital

ドクタープロフィール
専門分野: 整形外科(ひざ・股関節の人工関節手術、ひざ・肩関節鏡視下手術、スポーツ整形外科、リウマチ外科、骨粗鬆症)

趣味: ドライブとバスケットボール
九州や中国地方を回ったりなどのんびりとドライブすることが好きです。
バスケットボールは50歳過ぎまでプレイヤーとしてもやっていました。
また広島県バスケットボール国体選抜チーム帯同ドクターとしてチームのサポートも行っています。

最近気になるトピックス:コロナウイルス感染症が5類へ位置づけが変わったこと。
コロナウイルスで暗いニュースが多かったですが、
5類へ引き下がったことで行動制限やマスクの着用などだんだんと日常生活が戻ってくることを嬉しく思います。
病院独自の特色、多くの患者さんを診られる中で、先生が日頃心掛けてらっしゃることがあれば教えて下さい。
ご年配の患者さんも多くいらっしゃいますので、内科をはじめとする他の科の先生方のサポートにより整形外科以外の内科・循環器疾患にも対応できるような体制になっています。
また、当院では一般病棟と回復期リハビリ病棟がありますので、リハビリの為に転院をする必要がなく手術からリハビリまで一貫して治療を行うことができます。退院後も引き続きサポート致しますので患者さんご本人だけでなくご家族にも安心して頂けるかと思います。
以前私の祖母に「患者さんにいつも優しくしてあげてね」という言葉を言われたことがあって、その言葉が今も心に残っており、当たり前のことですが患者さんには優しく接しようと心がけています。
また、私は背が高いので出来るだけ患者さんの目線に合わせて、しっかりと患者さんのお話を聞くようにしています。
疾患や手術の説明をする際には出来るだけ専門用語は使わずに、分かりやすい言葉で患者さんやご家族にお伝えし安心して治療を進めて頂けるよう努めています。
来院される患者さんはどのような疾患で来られますか。
変形性ひざ関節症が最も多い疾患で、それに伴う半月板損傷やその他にリウマチの患者さんが多くいらっしゃいます。
患者さんの中には変形性ひざ関節症だと思って当院に受診したら、リウマチだと分かった患者さんもいらっしゃいます。
また、年代としては60代から80代までの方が一番多く、中には50代や90代の方で人工関節手術を受けられる方もいらっしゃいます。
若いうちに人工関節を入れると、数十年後に入れ替える手術を行う可能性が出てきます。
しかし、50代からの20年と70代からの20年ではやりたいことや出来る事も大きく変わってきますので早く痛みを取ってやりたいことをやる方がいいのではないでしょうかとお話をさせて頂いております。
ですので、まだ大丈夫と痛みを我慢せずに、まずはお近くの専門医を受診して原因を知り、治療を進めることをおすすめします。
医療法人社団曙会 シムラ病院 整形外科 診療部長 吉岡徹 先生
人工ひざ関節置換術を受ける際の流れについて教えて下さい。
外来で診察を受けて頂き、まずは保存療法を勧めます。
疾患をお持ちの方は手術を行う前に必ず検査を行い、問題なければ手術日を決定し手術へと進んでいきます。当院では基本的に手術の前日に入院して頂いております。
術後は通常、翌日からリハビリをはじめ、10日~2週間でリハビリ病棟に移ります。まずはベットサイドからリハビリをはじめ担当のリハビリの先生と進めていきます。
術後の痛みを心配される患者さんが多くいらっしゃいますが、当院では麻酔科の先生と連携して疼痛コントロールをしっかり行っていますので、リハビリもスムーズに進めることが可能です。
退院後のリハビリ通院の期間は、早い方で1~2か月、長い方で1年程度の方もいらっしゃいます。退院後、日常生活に戻られると活動量が大幅に増えますのでひざの筋肉が疲れて固くなってきてしまいます。またそれに付随して関節の動きが悪くなったり、筋が痛んだりする場合もありますので、退院したあともある程度通院いただきリハビリしながら経過を見ていくことが大切になります。
人工関節置換術で用いられるインプラントや周辺機器も進歩しているのでしょうか。
以前に比べ、人工関節置換術はインプラント、手術器械含む周辺器械ともに大変進歩しています。
今まで人工関節インプラントの寿命は10年程度と言われてきましたが、今では20年以上と耐久性に優れてきています。
実際に用いられるインプラントは患者さんの骨のサイズや手術前の患者さんのひざの動きや状態に合わせて人工関節の機種を選びます。
また手術に関しても、事前計画を基にナビゲーションシステムを用いて患者さん一人ひとりに合った正確な位置に人工関節を設置できるようになっています。
術前に患者さんの情報を登録し、術中に最適な位置や角度、骨切り量などを画面に表示しながら計画通りにより安全で適切な手術をすることができます。
患者さん一人ひとりに合ったインプラント、手術により安定したひざになりますので、より良いひざ関節の機能を獲得することができます。
医療法人社団曙会 シムラ病院 整形外科 診療部長 吉岡徹 先生
人工関節手術で考えられる合併症とその対策を教えて下さい。
まず血栓症が考えられます。対策としては、血のめぐりが悪くならないように弾性ストッキングやフットポンプを併用し、早期からリハビリを行うことで予防しています。
早期にリハビリを始められることが血栓症に対するなによりの予防で、当院では術後の疼痛コントロールもしっかり行いますので無理なくリハビリを進めることができます。
また、人工ひざ関節置換手術の合併症としてインプラントのゆるみも挙げられます。
当院ではナビゲーションシステムを使用した手術により正確な位置にインプラントの設置が可能ですので、術後インプラントのゆるみが発生する可能性が少なく、こちらも合併症の対策の一つとなっています。
医療法人社団曙会 シムラ病院 整形外科 診療部長 吉岡徹 先生
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