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人工関節の部位別体験を聞く

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ひざ関節

医療法人大雄会 総合大雄会病院 整形外科 人工関節センター診療部長 寺田聡史 先生
医療法人大雄会 総合大雄会病院 整形外科 人工関節センター診療部長 寺田聡史 先生

患者さん一人ひとりのゴールに向かって
寄り添った治療を
(取材日:2022年)

病院HP:https://www.daiyukai.or.jp/

ドクタープロフィール
専門分野: 整形外科、関節外科(人工関節、スポーツ整形、リウマチ)

趣味: スポーツ観戦(ゴルフ・ヨガ・野球)
健康目的でヨガを始めました。仕事と趣味と実益を兼ねて楽しんでいます。
また中学から大学まで野球をしていました。現在も整形外科の野球チームでOBとして練習の手伝いなどをしています。

最近のトピックス: サッカーWorld Cup日本対ドイツ戦
最後までテレビで観戦してました。いい試合でしたね!
病院の特色や独自の取り組みなどあれば教えて下さい。

人工関節センターとして、「曲がる膝」にこだわりをもって、スタッフ全員で意識しながら取り組んでいます。
人間本来の生理的動きを獲得できるよう、バランスを確認しながら手術を行っています。そのために日本人の骨格に合わせて作られた国産の人工関節を使用しており、単に膝の痛みを取り除くだけでなく膝関節の機能をしっかりと回復できるよう尽力しています。個人差はありますが患者さんによっては正座まで可能になる方もいらっしゃいます。

最近、整形外科の関節チームではチームをさらにブラッシュアップしようと筋力・ストレッチなど歩くだけのリハビリでなく、スポーツの世界で言うトレーナーのように高齢者の方のリハビリが効果的でスムーズに行えるよう取り組みもしています。 加えて、関節チームとして取り組む中で現在は“栄養”にも目を向けて取り組みを行っています。リハビリをする中で筋力は大事になってきますが、それには食事が大きく関係してきます。病院食となると箸が進まない方もいらっしゃいますが、食べないと痩せていってしまい、筋力の低下にもつながります。

そこで“リハタイムゼリー”というゼリーを導入しています。食事の間の間食として、患者さんにゼリーをお配りし栄養士の方とも連携して栄養面のサポートも行っています。
また、患者さん一人ひとりで求められているゴールは異なります。とにかく痛みを取りたい方や歩けるようになりたい方、ご趣味のスポーツを楽しみたい方とゴールは様々です。そういった目的に応えられるよう日々診察・治療を行っています。

また、術後の疼痛コントロールにも注力しています。痛みは、リハビリが億劫になってしまうなど患者さんの気持ちの面でも大きく作用するものですので、状態を見ながらリハビリも効果的に進められるように対応をしています。
医療法人大雄会 総合大雄会病院 整形外科 人工関節センター診療部長 寺田聡史 先生
どのような疾患で受診される患者さんが多いですか。

変形性膝関節症、リウマチの方が多く、その他にも靭帯損傷や外傷など、様々な疾患で来院される患者さんもいます。変形性膝関節症やリウマチで言うと、「保存治療」といわれる注射や運動療法などをやり尽くしても改善されない患者さんが手術の相談や詳細を聞きたいと受診されることが多くあります。
患者さんの状態と生活スタイルを踏まえて、手術を含め様々な治療法をご提案し、治療を進めていきます。
人工関節手術を受けられる患者様の特徴があれば教えて下さい。

60代から70代の方が一番多く、ご年配の方では90代で手術を受けられる方もいらっしゃいます。

中には動けなくなるギリギリの状態まで、痛み止めを飲みながら我慢されている方もいらっしゃいます。我慢を重ねると無理な生活を強いられた為に、同じ人工関節手術を受けられた患者さんよりもリハビリが大変になってしまう場合もあります。

また、我慢するほど合併症のリスクは上がってきてしまうので、適切な段階で受診いただくことが大切です。
かといって、変形があっても必ずしも手術が必要とは限りません。変形によって痛みが出たり、日常生活に影響が出ている場合には手術も一つの手段として考えて頂ければと思います。
医療法人大雄会 総合大雄会病院 整形外科 人工関節センター診療部長 寺田聡史 先生
手術の実施が決まってから退院までのスケジュールを簡単に教えて下さい。

手術から退院までは3週間でスケジュールが組まれています。状態が良い方ですともう少し早めに退院される方もいらっしゃいます。トイレと歩行の訓練から始まり、可動域訓練へと移ります。患者さんの状態にもよりますが1週間で90度の屈曲、2週間で120度を目指してリハビリをしていきます。退院時は120度を超えられるよう目標設定し、リハビリを進めていきます。

また、最近では患者さん一人ひとりのゴールや目的に合わせたリハビリを行っています。例えば、退院後自転車に乗りたい方には自転車のリハビリ、ドライブがお好きな方は足の運びがスムーズになるようなリハビリをしています。併せて、ケースワーカーの方とも協力して、「家に急な階段がある」など生活環境をヒアリングして、退院後の生活がスムーズに送れるようにリハビリ内容を構成しています。お仕事をされている方、お一人暮らしの方、ご家族と住まれている方など、環境は様々ですので、リハビリスタッフや医師だけでなくいろいろな角度からリハビリをサポートしています。

また、退院後も定期的に診察に来ていただいております。車でも定期的に車検があるように、人工関節にも定期検査が必要です。そのため、患者さんご自身がお変わりなく日常生活を送るにも定期的に1年に1回は診察に来ていただくことが望ましいです。
医療法人大雄会 総合大雄会病院 整形外科 人工関節センター診療部長 寺田聡史 先生
印象に残っている患者様はいらっしゃいますか。

「人生が変わった」、「手術して良かった」とおっしゃって頂くことがよくあります。
最近では、70代男性の患者さんで「人工関節手術によって変形がなくなり、足が真っ直ぐになったのでかっこいいズボンを履きこなせるようになった」と大変喜んでいただけました。スタスタと痛みなく歩けるようになることはもちろんですが、見た目の部分でも満足されている方もいらっしゃいます。患者さんご自身が手術したことを忘れるぐらいに、元気な元の生活に戻れるよう取り組んでいます。
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