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医療法人オアシス 福岡志恩病院 黒木一央 先生
医療法人オアシス 福岡志恩病院 黒木一央 先生

痛みを我慢せず、
やりたいことがやれる人生を
(取材日:2023年)

病院HP:http://shion-hp.jp/

ドクタープロフィール
ドクタープロフィール 専門分野: 整形外科(人工膝関節・人工股関節・骨折)

趣味: ゴルフ
月に一回程度コースを回っています。千葉にいた時にゴルフを始めて、週に1回程度は打ちっぱなしで練習をしています。

最近気になるトピックス:最近保護犬を飼い始めたことです。7歳のマルチーズ「ルルディー」が家族の一員になりました。
どのような症状がでたら受診を検討したらよいのでしょうか。
日常生活動作で関節に痛みを感じたり、動きの硬さを自覚するようになると治療を必要とすることが多いです。
「痛みで走れなくなった」「階段や坂道がつらくなった」「床や椅子からスッと立てなくなった」「爪切りや靴下を履く動作に苦労するようになった」など日々の生活でお困りになるようなことがあれば受診することをおすすめします。
変形性股関節症の検査や治療方法について教えて下さい。
レントゲンを撮ることで骨の変形や軟骨のすり減りがないかを判断します。
レントゲンで異常がはっきりしないのに症状が改善しない場合には、MRIを撮ってより詳細に骨の損傷(骨挫傷や骨壊死など)がないかや骨以外の異常(関節唇損傷や滑膜炎など)がないかを確認します。
治療はまず薬やリハビリなどの保存治療を行い、リハビリでは股関節周囲のリラクゼーションだけでなく背骨や骨盤など体幹トレーニングも行っています。
保存治療で症状の改善が見られない場合には手術治療を検討します。手術は多くの場合、人工股関節置換術を行います。痛みを取り除く効果が大変高く、長期的に安定した股関節になるため今では多くの患者さんが受けられている手術です。
医療法人オアシス 福岡志恩病院 黒木一央 先生
人工股関節置換術を考えた方が良い状態やタイミングがあれば教えて下さい。
日常生活で支障を感じるようになると手術を考えるタイミングだと思います。
痛みを我慢して生活しても、徐々に活動範囲が狭くなり運動量が減ることで筋力や体力低下につながり、
手術をしても回復までに時間がかかってしまいます。
「痛みさえなければもっと動けるのに…。」「やりたいことがある!」といった意欲があるときに手術をしてしっかり治してしまえば、手術後の生活の質は大変向上します。
また、日常生活動作ではそこまで困らなくても、関節の痛みによって「やりたいスポーツができない」、「趣味の旅行に行けない」といった方にも手術を一つの選択肢として説明しています。
人工股関節置換術で先生が拘られているポイントがあれば教えて下さい。
人工股関節手術は、股関節の痛みを取り除く効果が非常に高く、安定した長期成績が報告されている優れた手術です。
手術器械・インプラント共に品質・耐久性が向上し、手術方法も洗練されてきているため今後も更なる治療成績の改善が期待されます。
痛みをとることはもちろんですが、出来るだけ手術後の機能回復を早めることや手術後に動作制限のない生活を送って頂くことを目指して手術を行っています。
具体的には手術の際に筋肉や腱を切らずに手術を行うことで脱臼するリスクを減らし安定した股関節になるような方法で手術を行っています。
ですので、手術後1か月以降では日常生活動作の制限はありません。洋式のテーブルとイスのような生活だけではなく、床に座ったりと和式の生活も可能です。
医療法人オアシス 福岡志恩病院 黒木一央 先生
印象に残っている患者さんについて教えて下さい。
印象に残っているのは、両側の股関節を同時に手術された70代の女性の患者さんです。
その方は社交ダンスを熱心にされており、ご自身の教室で指導もされている方でした。
日常生活ではそこまで困らないものの、ダンスのパフォーマンスが納得いくようにできなくなったことで手術を決心されました。
復帰までの期間を短くしたいとのことで、両側同時に手術を行い術後半年ほどでダンスの大会にも復帰されました。
痛みなく踊れるようになったと満足されており、現在もさらに上の階級を目指して励まれております。
患者さんからの声として「手術をしてやりたいことができるようになった!」と言われることが一番嬉しいです。
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