札幌市の中心部から大体南に5kmのところにあります。地下鉄の駅が近くにあったり、広い駐車場があったりとアクセスしやすい場所に位置しています。患者さんは札幌市内だけでなく、帯広や函館からも来られる方もいます。
高齢になると色々な病気にかかることが多いですが、当院は総合病院ですので様々な分野の専門医がいます。安心して整形外科の治療や手術を受けられる環境となっています。

単に画像検査を行うだけでなく、関節の動きを丁寧に確認して痛みの真の原因を特定し、ひとりひとりの患者さんに最も合う治療方法を提案させてもらっています。膝や腰などが痛む患者さんをよく調べてみたら股関節が原因だった、なんてこともあります。疾患の程度によって対処法は様々ありますが、それらを患者さんご自身で判断することは難しいと思います。痛みがあれば、我慢せず我々専門医に一度相談に来てください。
また、2020年度に私が赴任してから手術ナビゲーションというコンピュータを使った手術支援システムを導入しました。これによって、骨を切る位置や人工関節の設置位置をリアルタイムで計測し、手術前の計画と比較しながら手術ができるようになり、今までよりも正確な手術ができるようになりました。

変形性股関節症の患者さんが多いです。加齢などによって筋力が低下してくると関節が不安定になり、関節包や関節唇に痛みが出てくることがあります。さらに症状が進むと関節の表面にある関節軟骨がだんだんすり減ってきて、最後には骨が露出してきます。そうなると骨同士がこすれあう状態になってしまい、強い痛みが出てきます。これを変形性股関節症といいます。

痛みや疾患の程度によって様々な治療法があります。痛みが少ない方には、まずは保存療法として股関節周りの筋力訓練などのリハビリをして頂きます。数週~数ヵ月で症状が軽くなる方も大勢おられます。しかし、それでも症状が良くならない方や初めから変形や痛みが非常に強い方には、痛みで歩かなくなり筋力が落ちてしまう前に人工股関節の手術をご提案しています。

股関節は、大腿骨(ももの骨)の大腿骨頭という丸いボールの部分と、それを包む骨盤の寛骨臼という部分でできています。手術適応となる方はこれら両方とも損傷しているので、傷んでいる軟骨や骨を取り除いて、そこに骨の代わりとなる人工関節を適切な位置で設置します。一般的には手術は1時間~1時間半くらいで終わります。
傷の痛みは手術から2~3日ありますが、元々あった股関節の痛みは手術の後かなり早くから少なくなります。人によっては1週間くらいでほとんど痛みなく脚を動かすことができるようになります。手術後のリハビリは、歩く練習や筋力訓練を行います。平均すると術後2~3週間で退院することができます。

我々股関節の専門医が十分準備をして手術に臨み、最善の方法で治療していくのでご安心ください。
多くの患者さんにとって手術は人生で一大イベントです。痛みを取り除き快適に歩けるように人工関節を正確に設置することに一番気を付けています。手術後に笑顔で歩けるようになった患者さんを見ると嬉しいですね。
また、関節の周りの筋肉や組織をできる限り元と同じように丁寧に直していくということを心掛けています。皮膚の傷の縫い方も傷跡ができるだけ残らない工夫をしています。