足関節について

足関節のしくみ
主な疾患
診察・診断の流れ
人工足関節置換術

主な疾患

足関節の痛みを引き起こす原因となる疾患の例として以下のものがあげられます。
関節リウマチ
変形性足関節症
距骨骨軟骨損傷
アキレス腱断裂

関節リウマチ

主に関節の内側にある滑膜に腫れや痛み、こわばりなどの炎症を起こし、それが原因で関節の変形をきたす疾患です。典型的には特定の関節に起こるのではなく手足の指や肘、手首、足首などから発症し次第に肩関節、ひざ関節、股関節と大きな関節に発症していきます。関節リウマチのメカニズムはまだ完全には分かっていませんが、遺伝による体質にウイルスなどの刺激が加わって免疫に異常が生じて起こる「自己免疫疾患」のひとつと考えられています。臓器障害などの自己免疫疾患などの合併症をあわせ持つことも多く、そのことも考え合わせて治療する必要があります。近年、効果の高い薬が使えるようになり、治療が大きく進歩しつつあります。

変形性関節症

足関節の変形が原因で痛みを生じたり、運動に制限が出る疾患です。
これらの変形によって関節軟骨が摩耗したり、異常な骨の突起(骨棘:こつきょく)ができたりして痛みや運動に制限がでたりします。

距骨骨軟骨損傷(きょこつこつなんこつそんしょう)

足関節を捻挫(ねんざ)した時に発生しやすい疾患です。足関節のかかとの上にある骨(距骨)の関節面の軟骨が傷ついたり剥がれたりすることで足首に痛みを感じます。明らかなケガが無くても発症することがあり、スポーツ後に痛みや腫れがある場合にはこの疾患の可能性があります。

アキレス腱断裂

踏み込みやダッシュ、ジャンプなどの動作で急激に筋肉が収縮した時や、伸ばされた時にアキレス腱が断裂することがあります。老化などによりアキレス腱が変性することが原因だと考えられています。受傷時には「ふくらはぎをバットでたたかれた」とか「ボールをぶつけられた」ような感覚であり、腱が断裂した時の音を自覚することがあります。受傷直後はうまく歩いたりすることが困難ですが、徐々に歩けるようになる場合もあります。ただしつま先立ちをすることはできません。治療はギプスなどで固定し自然に治癒することをめざす保存療法か、断裂した腱を直接縫合する手術療法が適用されることが一般的です。

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