ひざ関節について

ひざ関節のしくみ
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治療法
人工ひざ関節置換術

人工ひざ関節置換術

関節の軟骨がすり減ってくると痛みが強くなり、関節自体の動きが悪くなったり、歩きにくくなったりします。人工ひざ関節置換術では、このように障害の起こった関節を取り除き、人工関節に置き換える手術です。人工関節に置き換えることによって、痛みの緩和や関節動作の改善が期待できます。
人工関節の固定には、骨セメントを用いる方法と骨セメントを用いずに直接骨に固定する方法とがあります。どちらの方法を選択するかは、患者さんの年齢や骨の質、形状、または人工関節の機種によって判断されます。

この手術の種類について
人工ひざ関節置換術について
対象・治療の効果・人工関節手術数データ
費用について
手術の流れ
リハビリテーション
術後に注意すること

リハビリテーション

筋力訓練

入院後は体を動かす機会が少なくなりますので、下記の6通りの運動をできるだけ励行してください。
痛みを回避するための大腿四頭筋(太ももの筋肉)を中心とした運動を6通り紹介します。注意事項に留意して運動を行ってください。

1. 仰向けで足上げ
2. 腰掛状態でひざ伸ばし
3. 仰向けでセッティング

4. 仰向けで足開き
5. うつ伏せでひざ曲げ
6. 仰向けで足を床に押さえつける

筋力訓練

<注意>
・回数は20回で1~6の1セットをできれば朝、昼、晩行うことをお勧めします。
・重りは慣れてきたら0.5~1kgにしてみましょう。
・行っていて強い痛みが出る場合は、絶対に我慢をせず、その訓練を中止してください。
・筋肉痛が出た場合は、回数を半分に減らします。しばらく半分の回数で通し、
 よくなったところで元の回数に戻すと良いでしょう。

歩行訓練

歩行ができる方は痛みが出ない程度に散歩も行ってください。

車いす操作訓練

手術後一時的に車いすに頼る生活になりますので、リハビリ訓練室でのリハビリが始まる前に、介護の方に頼ることなく自分で車いすの操作ができる用意しておくことも大事なリハビリです。

退院時のリハビリテーション(手術後)

病室でのリハビリ

1) CPM(持続的関節他動訓練器)について
術後、病室にてCPMというひざを自動的に曲げる機械を使用します。
術後1週間は使用し、ひざを90度以上曲げることを目標にします。
その後はリハビリ訓練室にて各種リハビリ訓練を行います。

CPM(持続的関節他動訓練器)について

2) 筋力訓練
ニーブレース(ひざ装具)装着下で、すでに紹介した1,2,4,6の訓練に、以下の7足首の曲げ伸ばしを追加します。
7. 仰向けで足首の曲げ伸ばし

仰向けで足首の曲げ伸ばし

3) 足曲げ訓練
足を曲げるための訓練です。主治医の指示に従って、行ってください。

8. 仰向けでひざを抱え込み、この後足を下ろす。
9. 腰かけてひざの曲げ伸ばし

8. 仰向けでひざを抱え込み、この後足を下ろす。9. 腰かけてひざの曲げ伸ばし

4) 車いす操作の訓練
看護師より車いすへ乗り移ることが許可された時期よりはじめてください。

リハビリ訓練室でのリハビリ

リハビリの先生の指示に従って、無理をしないようにしてください。

リハビリ訓練後について

・訓練が終わった後、ひざに熱を感じることがあります。
 このときは主治医、もしくは看護師に相談してください。
・一時期腫れが出ることもあるので、休む時は足全体を心臓よりも高い位置にして休むとよいでしょう。

注意点

・リハビリはくれぐれも無理のないように心がけてください。
・ひざへの荷重は許可が出るまで絶対にかけないでください。
・トイレへの乗り移りは、水が床に飛び散っていることがあるため、
 くれぐれも転倒しないよう気を付けてください。

退院後

・筋力訓練は基本的に5通りです。(1,2,4,6,7)わずかな時間でも、気軽に行ってください。
・歩行時、特に外出時には杖の使用を心がけてください。
・家庭では少しひざの曲りが戻ることが予想されますので、
 そのときは入院時に習ったリハビリ訓練を行ってください。
・なるべく万歩計をつけて自分の活動性のチェックを行ってください。

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